BtoB企業必見!“〇〇といえばあの会社”を実行する3社の広報戦略を深掘り|第78回 関西広報100研究会レポート

BtoB企業必見!“〇〇といえばあの会社”を実行する3社の広報戦略を深掘り|第78回 関西広報100研究会レポート お知らせ

「“〇〇といえばあの会社”と想起されるには、どんな広報が必要なのか?」
そんな問いからスタートした、第78回 関西広報100研究会。
2025年7月23日(水)、株式会社サンプラテック様の会場をお借りし、ハイブリッド形式で開催しました。
今回のテーマは、「“〇〇といえばあの会社”になるための広報術〜純粋想起に貢献する広報活動〜」
企業広報3名と日本経済新聞社のゲストを迎え、リアル33名・オンライン7名の総勢40名が参加。会場近くで行われた懇親会にも25名が集まり、リアルなつながりを深める充実の時間となりました。


「関西広報100研究会」とは?

冒頭では、研究会の会長・西山 裕子氏より、会の趣旨と成り立ちについて紹介がありました。
「関西広報100研究会」は、2015年1月にスタートした、関西エリアの広報担当者による自主的な学びと交流の場です。

  • 広報に関する知見やスキルをオープンに共有
  • 100会員・100メディアとのつながり、100回開催を目指す
  • 年6回の定例会を、会員が持ち回りで幹事運営
  • Facebookグループでの情報交換や助け合いも活発

“自利利他”の精神のもと、「関西全体の広報力を上げていく」という志を共有しながら運営されています。


純粋想起とは?(LT by 広瀬氏)

今回の幹事リーダー、シナジーマーケティング兼ハッピーPRの広瀬 陽子氏より、冒頭にミニ講演がありました。
テーマは「純粋想起」について。「純粋想起」とは、特定のキーワードから連想して思い浮かべる企業やブランドのこと。広報は、「信頼性ある記憶」として思い出される企業をつくる重要な役割であると説明されました。


明文化・実践・熱意で成果を出す!

eWeLL・楠見氏の挑戦

最初に登壇されたのは、在宅医療DXを支援する eWeLL(イーウェル) の楠見 彰久氏。
広報未経験ながら、たった1年で年間25本のプレスリリースを配信するなど、目覚ましい成果を上げられました。
成功のキーワードは、以下の3つ:

  • 明文化:目標を言語化し、社内外の認識を統一
  • 実践:完璧を求めすぎず、まずやってみる姿勢
  •  :想いを自ら語り、すぐに動くスピード感

特に、過疎地で働く看護師のストーリーを全国紙に自ら持ち込んだエピソードは、多くの参加者にインパクトを与えました。
記者との接点を逃さず、継続的に関係を築く“熱意の広報”。その力強さが伝わるセッションでした。

【写真:eWeLL・楠見 彰久氏】


BtoBでも“想起”される企業に

サンプラテック・大塚氏の共感×継続戦略

続いて登壇されたのは、今回の会場を提供くださった サンプラテック の大塚 陸氏。
創業65年のBtoB企業ながら、広報部門を立ち上げてわずか2年で、数々のメディア掲載実績を築かれています。
印象的だったのは、次のような実践:

  • 「まず社員が自社を好きになる」ためのインナーブランディング (社内ラジオ、社内報など)
  • 展示会・メルマガで顧客接点を強化
  • X・note・YouTubeなど媒体特性を活かしたSNS発信

「プレスリリースは少なくても、記者との関係構築で成果を出せる」という言葉に、参加者は新たな気づき・学びを得られたのではないでしょうか。

【写真:サンプラテック・大塚 陸氏】


社会課題を原動力に

三和建設・北纓氏が築いた「熱中症といえば」の9年間

3人目は、三和建設 の北纓 真弓氏。
「建設業界の3Kイメージを変えたい」「熱中症事故をなくしたい」という強いミッションのもと、9年にわたり広報に取り組んでこられました。
主な施策は以下の通り:

  • 年間テーマに基づく 16本のプレスリリース を継続的に配信
  • 取材を呼び込むための“仕込みを意識した現場づくり
  • SNSで話題となった「かき氷ステーション」の設置

広報の力で社会課題に向き合い続ける姿勢は、多くの共感を呼び、「“〇〇といえばこの会社”を体現している好例」として深く印象に残る発表でした。

【写真:三和建設・北纓 真弓氏】


「信頼と共感」がメディアとの鍵

日本経済新聞・丸山様が語る、理想の広報関係

最後に登壇されたのは、日本経済新聞社 京都支社長・丸山 寛朝様
社会部記者としての豊富なご経験から、メディアの視点と現場感のあるアドバイスを共有いただきました。
特に印象的だったポイントはこちら:

  • 記者が求めているのは「ニュース」ではなく「意味」
  • 一言の雑談や対面でのやり取りが印象に残る
  • 「初」や「画期的」よりも「社会にどう貢献するか」が重要

専門性を、わかりやすく伝える」という言葉は、BtoB企業の広報にとって特に示唆に富むものでした。

【写真:日本経済新聞社 京都支社長・丸山 寛朝様】


質疑応答に見る、広報のリアルと未来

質疑応答では、

  • メディアとの最初の接点はどう作る?
  • 「純粋想起」を測る指標はある?

といった実践的な質問が飛び交いました。

丸山様からは、

  • 普段から接点を増やす努力
  • 社会課題と企業活動をどう結びつけて語るか

といった、明日から実行できるアドバイスが寄せられました。


ともに関西の企業を盛り上げましょう!

第78回は、リーダーとして、弊社・広瀬(シナジーマーケティング/ハッピーPR所属)が企画・運営に携わりました。
今回の学びが、皆さんの広報活動のヒントや、新たな一歩につながれば幸いです。
本研究会は、関西の広報担当者による自主的な学びと交流の場「関西広報100研究会」が主催しています。今後も、実践に役立つ情報とつながりを提供してまいります。次回の開催も、どうぞご期待ください!

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